歯列矯正とは
院長よりひとこと
歯列矯正(矯正治療)というと、口もとの見た目を改善するための治療と思われがちですが、それだけではありません。歯列矯正では、ただ単に歯をきれいに並べるのではなく、歯と歯がきちんと噛み合うことを目指して治療を行なっていきます。適切な噛み合わせでしっかりと噛めるようになると、きちんと咀しゃくできて胃腸への負担が軽くなるうえに、噛み合わせのずれが原因で発生した顎関節症や肩こりなどの症状も改善できます。また、歯並びが整うと歯を磨きやすくなるため、虫歯の発生リスクも低減できます。スマイル+さくらい歯列矯正歯科二子玉川では、このように見た目の美しさだけでなく、かみ合わせといった機能性も考えた精密な歯列矯正を行っております。
「美しさ」だけでなく「機能性」も考えた治療
矯正装置を使って「歯並び」と「噛み合わせ」を整えていきます。「美しさ」だけでなく「機能性」も考えた治療が大切です。
歯列矯正(矯正治療)では、八重歯、出っ歯、受け口などの不正咬合(ふせいこうごう)とよばれる歯並びを、矯正装置を使って歯に弱い力をかけて少しずつ動かしていくことで改善する治療です。歯並びがキレイに整うことで口元から側貌が整ったり、笑顔の時の魅力度が上がったりなど、歯列矯正というと審美的なメリットばかりがクローズアップされがちですが、実はその他に心身の健康面などで多くのメリットがあります。歯並びが整うことで、しっかりと正しく噛むことができるようになるため、より食事が美味しく感じるだけでなく、胃腸への負担を軽減することができます。
歯の動く仕組み
そもそも歯列矯正ではなぜ歯は動くのでしょうか。矯正装置によって歯に弱い力をかけ続けることで歯が動いていく仕組みについて。
矯正装置の使用
歯列矯正では歯を動かすために「矯正装置」を使用します。
歯列矯正で歯が動く仕組み
歯槽骨の吸収と再生を繰り返すことで歯が少しずつ移動します
歯は「歯根膜(しこんまく)」「歯槽骨(しそうこつ)」などの組織で支えられています。歯に矯正装置を装着し、弱い力を加え続けることで、歯根に押されて力のかかっている側の歯槽骨は、吸収されて無くなります。逆にその反対側に出来た空間には、新しく骨が再生して、歯と歯槽骨の隙間のバランスを保ちます。これを繰り返すことで、歯は目的の場所まで移動していきます。
1 歯と歯を支える組織
歯は「歯槽骨」という骨に支えられており、歯槽骨と歯の根の部分である「歯根」の間には「歯根膜」という膜状の組織があり、歯を支えるクッションのような役割をしています。
2 歯に力を加えることで起きる変化
歯列矯正(矯正治療)で矯正装置を装着して歯に力を加え始めると、その力はまず初めに歯根膜に伝わります。歯に押された歯根膜は縮み、その反対側の歯根膜は伸びます。歯根膜の縮んだ側は「破骨細胞」を作り出し、歯槽骨を吸収させることで、歯根膜の厚さを元の厚さに戻します。逆に、歯根膜の伸びた側は、「骨芽細胞」を作り出し、歯槽骨を再生させることで、歯根膜の厚さを元の厚さに戻します。歯に力を加えることでこの2つの変化が同時に起きてきます。
3 歯槽骨の吸収と再生を繰り返して歯は移動する
このように、歯列矯正(矯正治療)では、矯正装置によって歯に弱い力をかけつづけることで、破骨細胞と骨芽細胞の働きを引き起こし、歯槽骨の吸収と再生を起こさせ、歯根膜の厚さを一定に保とうとする仕組みを利用して歯を移動させます。
4 歯の移動の完了
歯列矯正(矯正治療)では、このように破骨細胞と骨芽細胞の働きのプロセスを繰り返させることで、歯を目的の位置や方向へ移動していくのです。